-工房アイザワのモノ造りとその姿勢-
モノづくりで忘れてならないことは、そのモノがなぜ「存在するか」ということです。なぜ「必要か」と、言葉を置きかえてもよいでしょう。それを原点として、たえず原点にたちもどり、そのエキスをどうくみとるかは、つくり手の「感性」です。
モノづくりの過程で必然的に、機能と美が要求されます。しかも機能と美は、一卵性双生児のように、それぞれ切りはなせるものではなく、機能的に豊かなものは美しく、又、形の美しいものは機能的である、という原則から、のがれることはできません。これをもう少し具体的に表現すれば、装飾性を削ぐ作業に徹する、ということになります。削ぐことで、モノに生命をふきこむ、といってもよいでしょう。